「ほしじるし」拡大 農家所得向上を目指して

 管内で、多収性品種米「ほしじるし」の収穫が9月中旬から10月上旬にかけて行われました。2022年産は、前年産より253㌶多い約1104㌶で栽培。10㌃当たりの収量は、長雨などの影響があるなか、前年並みの540㌔以上が見込まれています。
 JAでは、米価変動や家庭用米の消費減少などを見据え、中長期的に需要拡大が見込める業務用米に着目し、「ほしじるし」の栽培に2015年から取り組んできました。食味も良いことから実需者からの評判も良く、多収性品種の特徴である多収を武器に、水田活用の直接支払交付金の補助を受けることができる飼料用米としても栽培が拡大し、業務用米と飼料用米の2本柱で10㌃当たりの農家収入向上を目指しています。
 海津市の農事組合法人平原営農は、約70㌶の内20㌶で「ほしじるし」を栽培し、9月15日から収穫を開始しました。
「ほしじるし」の栽培を始めて5年目になる同法人の大倉正義代表理事は「この品種は、他の慣行品種より1俵多く収穫できており、今後も期待できる品種。早生品種と晩生品種の間に栽培ができるため、田植え時期や刈取り時期をずらして作業ができ、リスク分散にもつながっている。今後もバランスを考えながら栽培していきたい」と話しています。
 海津営農経済センターのTACは「『ほしじるし』は、多収で倒れにくい特徴があり育てやすい品種。実需者ニーズを確認しながら農業者の所得増大に貢献していきたい」と話しました。

 

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